最初の回路

| | コメント(3) | トラックバック(0)
xilinx_051113_00.jpg

Spartan-3 基板のテストと VHDL のリハビリを兼ねた最初のデザインとして、 LED を光らせるだけの簡単な回路を合成して動かしてみた。

最初ということもありぜんぶ Linux 版の統合環境 (ISE) 上でやってみたのだが、 案の定テキストエディタがとにかくだめで、もう使うことはないだろうと思った。 VHDL 記述、ピンアサイン、回路合成、ビットストリームデータの出力まではそうはまらずに進む。

問題になったのはやはり FPGA へのダウンロード手段で、 ダウンロードツール (iMPACT) を使おうと思ったら PC パラレルポート用ダウンロードケーブル (Digilent JTAG3) のドライバをどうにかしなくてはいけない。 いちおう Linux 用ドライバのソースコードは ここで配布されてはいるのだが、 プロプラエタリなバイナリモジュールが含まれており、2.6.x カーネルでは手も足も出ない。

しかたないのでケーブルはまともなドライバがある Windows マシンにつないで、 それを Linux マシンから利用することにした。 CableServer.exe というプログラムがあるので、Windows マシンにケーブルをつないでそれを走らせておけば、 Linux の iMPACT から接続して FPGA に回路をダウンロードすることができる。

ただしここにも罠があり、 iMPACT はローカルマシンにパラレルポートデバイスが存在しなければ、 リモートマシンのパラレルポートも使うことができない (/proc/sys/dev/parport/parport0 の存在を見ている)。 カーネルコンパイル時にパラレルポートがついてないからといってそのサポートを外していたりするとはまる。 まあこれは iMPACT のバグであろう。

xilinx_051113_01.png xilinx_051113_02.png
Linux 版 ISE の画面。テキストエディタのカーソルが無駄に点滅してよく迷子になり、すこぶる使いにくい Linux 版 iMPACT の画面。リモートマシンのダウンロードケーブルにつながった JTAG チェインをスキャンする

FPGA いじりを思い立ったのは火曜日のことだが、 評価基板の選定から始めて週末までに最初の回路を動かし開発環境を整えるところまで進められたのは、 かなりの上首尾であると言える。今後は以下のように進めていく予定である。

  • 回路シミュレータ (ModelSim) の検証
  • ISE を使わない開発フローの確立 (Makefile を書く)
  • iMPACT を使わない Linux によるダウンロード手段の開発

カテゴリ

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 最初の回路

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.keshi.org/mt/mt-tb.cgi/7

コメント(3)

an :

Linuxのアプリケーションで、Spartan3にJTAGでプログラムする独自ツールもあるようですよ。ぼくが見つけたのはこの2つ。
XC3Sprog - Spartan3 programming tools for GNU/Linux
JOLT - The JTAG-on-Linux Tool.

yaegashi :

情報ありがとうございます。こちらにちらりと書きましたが、iMPACT に生成させた SVF から FPGA や PROM をプログラミングすることに成功しています。あとはパラレルポートでなく USB 経由でプログラムできるといいですね。

こうらせ :

スパルタン3スタータボード
の問題
WINXPでiMPACT書き込みできないので 悩んでいます
書き込みの方法がよくわかりません
ご教授お願います

コメントする

このブログ記事について

このページは、yaegashiが2005年11月14日 05:21に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「届いた」です。

次のブログ記事は「My Logical Repository」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.0